□歌舞伎まめ知識



■顔の色で人柄がわかる
白い顔は善人、浅黒い顔、赤い顔は悪人、肌色の顔は凡人です。また、荒事では隈取りという筋を描きます。赤い筋は善人、青い筋は悪人で、筋が多いほど荒々しい性格を表しています。隈取りは血管を誇張したものと言われています。

剥身隈 筋隈 半隈 公家悪

■見得を切る
「見得を切る」とは演目の見せどころで静止し、目を見開いて手足を広げ、首をひねるようにして決めポーズをとることです。「にらむ」とも言われ、格好良い場面をじっくりと見せる歌舞伎独特の演出方法です。

■柝とツケ
柝とは拍子木のことで、幕開きや幕切れに打たれます。幕前には「チョン」と1つずつ何回か鳴り、「チョンチョン」と2回鳴るといよいよ開幕です。
ツケは床に置いた板を拍子木で打つもので、「バタッ」と音がします。芝居中に「力」が入る時に打たれる効果音で、見得を切る時はもちろん、立ち回りの時、威勢よく花道を歩く時、薪や皿を割る時にも打たれます。

■歌舞伎のストーリーテラー 義太夫
芝居では、BGM兼ナレーションとして義太夫が三味線に乗せて筋書を語ります。江戸時代には歌舞伎と共に人形浄瑠璃も人気があり、浄瑠璃の演目が歌舞伎に取り入れられていました。人形はセリフがしゃべれないので、代わりに義太夫がセリフと筋書きを語っていたわけですが、歌舞伎でもこの様式を取り入れ、義太夫狂言となりました。浄瑠璃作品では近松門左衛門の「曽根崎心中」などがあります。

■大向こう
大向こうとはもともと安価な大衆席のことですが、ここに陣取った芝居好きが役者に声をかけるようになったことから、このかけ声を「大向こう」と言うようになりました。
大向こうは役者が見得を切った時や、入退場の時に「○○屋」「○代目」「待ってました」「ご両人」などとかけられます。「○○屋」とは役者の屋号で、江戸時代の庶民には名字がなかったことと、贔屓の役者を呼び捨てするのは失礼だということから役者の出身地などに由来してつけられたようです。
例えば、市川團十郎は「成田屋」尾上菊五郎は「音羽屋」などです。

■豪華な衣装
歌舞伎の衣装は総刺繍で作られているものも多く、普段の生活ではまず見られないとても豪華なものです。洋服ではありえないような婆娑羅な色使いも、きものだととてもしっくりくるのも不思議です。衣装の色合いと文様に日本の美の息吹を感じることができます。



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